キチュ・ラカンがあるブータンやパロの特徴について

キチュ・ラカンはブータンのパロにある国内で最も古い寺院です。ブータンの国王が后と共に2011年に日本に来た際には多くのメディアがこれを取り上げて報道し、世界一幸福度が高い国と賞賛しました。ブータンはヒマラヤのふもとに位置していてパロは首都ティンブーの西隣の市であり、国内唯一の国際空港であるパロ空港が市郊外にあります。大自然の中に歴史のある文化が根付いた国であります。

パロにある寺院のキチュ・ラカンについて

パロにあるキチュ・ラカンは、チベットを初めて統一したソンツェン・ガンポ王が7世紀に建立したお寺です。統一前までに広まっていたポン教を仏教に変える目的で、ポン教の神の体にある108個のツボに相当する場所に寺院が建てられました。キチュ・ラカンはそのツボの中で左足にあたります。パロゾンのように大規模ではありませんが、落ち着いた場所に建立されていて、本尊と対面する場所には二つのくぼみが残っています。このくぼみは両足の大きさと間隔と同じであり、何世代にもわたって多くの参拝者がここで祈りをささげたことによってできました。建物は木造の白壁造りであり、どこか日本の建築様式を思い出させます。遠くにある二つの国がつながっているような感覚に浸ることができます。寺院の中央部にあるみかんの木は神聖な力によって守られているので、一年を通じてみかんがなるとされています。

パロやキチュ・ラカンへのアクセスについて

パロはブータンの首都のティンブーの西にありますが、唯一の国際空港があるこの国の空の玄関口です。非常に美しい田園が広がるのどかな穀倉地域です。古くからチベットとインドを結ぶ交易路であったので、常に新しいものが入ってきていて、多くの観光スポットもあります。キチュ・ラカンはそのスポットのひとつですが、観光には車が多く利用されます。市内の観光スポットを巡るツアーも多く用意されていますので、それを利用するとよいです。ティンブーとパロとの間は車で1時間で行き来できますので、国際線でパロに着いてから市内観光をして、その後首都や他の観光地を訪れる人も多くいます。空路でなくて陸路の場合は、隣国から3つの主要都市着いた後に首都に向かうことになりますが、車でも数時間以上かかってしまうため、空路によるアクセスが推奨です。

ブータンはヒマラヤ山脈に東側に位置していて、多くの人からシャングリラとして捉えられている仏教国であります。国土のほとんどが山あいなため、開発の手が伸びずに手つかずの自然を見ることが可能な数少ない場所です。グローバル化の波は様々な文化や宗教に影響していて、特色を失ってしまったものも少なくありませんが、ここには独特の文化と宗教が存在しています。

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