台湾より東京に近い中国「上海」の観光スポット

上海は、中国の華東エリアの長江河口に位置する巨大国際都市ですが、過去には「魔都」と呼ばれていた都市です。現在では、上海虹橋国際空港と上海浦東国際空港の2空港があり、羽田国際空港まで3時間程度と台湾の台北よりも近い中国です。上海は、アヘン戦争以降100余年にわたり外国人居留地「租界」であった都市であり、租界時代の西洋建築物が建ち並ぶ「外灘」や江南式庭園「豫園」など中国屈指の観光スポットがあります。

租界時代の建物が残る外灘

外灘は、共同租界時代には英国・仏国・米国の列強3国に日本を加えた4国の行政と経済の中心地であり、行政機関や金融機関を中心に世界的ブランドや有名レストランなどが入った商業施設が数多く建設されました。外灘には、シンメトリーなルネサンス様式の「旧ユニオン・アシュランス・カンパニービル」やスエズからベーリング海峡で最も輝かしい建築物とされる「香港上海銀行ビル」など共同租界時代の西洋建築物が数多く見応えがあり、夜間にはオレンジ色にライトアップされます。

明王朝時代の江南式庭園「豫園」

豫園は、上海市黄浦区安仁街に位置する明王朝時代に江南式庭園であり、現在は「上海城隍廟」の廟園とされた「西園」時代の敷地を豫園と「豫園商城」で分けた形となっています。豫園には、元中国の国家主席江沢民の直筆の文字が刻まれた石碑がある「三穂堂」や秘密結社小刀会の司令本部が置かれた「店春堂」などの歴史的建造物に加え、武康黄石を約14m積み上げた「大假山」や無数に穴の開いた複雑な形をした石灰岩「太湖石」などの奇岩も多くある庭園です。また、皇帝専用の5本爪でなく3本爪の龍が使用されているのも興味深い装飾です。

斬新なデザインの東方明珠塔

東方明珠塔は、別名オリエンタルパールタワーとも呼ばれる地上467.9mのテレビ塔であり、地上「90m・263m・351m」の3カ所に展望台が設置されています。東方明珠塔は、展望台となっている2つの大きな球体を含めて11の球体がデザインに使用されている他に類を見ない形状の塔であり、夜間には色鮮やかにライトアップされています。また、館内には、「サークルビジョン」や「ヴァーチャルジェットコースター」などの視覚を使ったアトラクションに加え、「上海歴史陳列館」や「空中レストラン」などの施設も完備しているテレビ塔です。

上海は、巨大国際都市の現在と共同租界時代の過去の両方を1度に楽しめる都市であるだけでなく、中国伝統の文化や芸術にも気軽に触れることができる魅力満載の観光都市です。また、国内の複数の空港から直行便が就航している訪れやすい都市であり、バスや電車などの公共交通機関も充実しているので各観光スポットへの移動時間も短く効率的に観光することが可能です。

関連記事