ミャンマー最後の王朝が首都を築いた古都インワの魅力

ミャンマー(旧ボルマ)にはかつて王朝が入れ替わり立ち代り地域の覇権を競ってきました。現在ではマンダレー近隣の寒村に過ぎなくなっているインワには、ミャンマー最後の王朝が一時期都をおいていたことがあります。地震や戦争などで大きな被害をこうむりましたが、今日でも周辺には歴史的顕著句物が散在しており、密かな人気を得ています。

最後の王朝はインワに都をおいたことも

18世紀後半ごろにはミャンマー最後の王朝コンバウン朝は、現在のタイやインド東部地域までを勢力化に措くなど地域の派遣を握っていました。急激な精力の伸長は、当時のイギリス植民地政府と対立するところになり、三回にわたるイギリスとの戦争に敗れ、植民地下に措かれることになります。このミャンマー最後の王朝であるコンバウン朝が一時期、首都をおいていたのがインワです。しかし19世紀にミャンマーを襲った大地震の影響で、首都はアマンプラに遷都されることになり、インワは衰退してゆきます。

マハーアウンミエ僧院

王朝の都が遷都してからは、地震被害の影響で一寒村に過ぎなくなったインワですが、現在でも仏教芸術を今に伝える歴史的建築物が散見しています。マハーアウンミエ僧院は、1818年にコンバウン朝バギドウ王の妻バジードーミー王妃により建立された仏教寺院です。僧院の表面は漆喰に覆われていますが、意外なことにレンガ造りで1822年に完成をみています。黄金色の金色の屋根には、先端には繊細な金増装飾がなされており、往時のコンバウン朝の栄華の程を現在に伝えるものです。

バガヤー僧院、ナンミー・ウォッチタワー

インワを代表する僧院では、バガヤー僧院も有名です。コンバウン朝第7代の国王、バジードー王により1834年に建設されました。主要建材にチーク材を使用しているのが特徴で、全体にミャンマーの伝統的彫刻が施されているのが目をひきます。僧院内部には14世紀から19世紀にかけて聖作されたと見られる500対以上の仏像が安置されています。インワで傾きを見せる趣で有名なのは、ナンミー・ウォッチタワーです。1822年に建築された物見小屋ですが、地震被害で傾きがめだつので現在では最上階まで登ることは出来ません。

日本ではあまり馴染みのない、ミャンマーにあるのがインワです。大都市マンダレー近くの小さな町ですが、一時期はミャンマー最後の王朝が首都をおいていた時代もあります。19世紀の地震被害の影響で復興されることもないまま遷都されましたが、現在でも仏教寺院などかつてのインワの盛況振りをうかがわせる建築物を訪れることが出来ます。

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