神奈川を代表する日本三大大仏の1つ鎌倉の大仏
鎌倉市は、神奈川県南東部に位置する都市であり、東京湾と相模湾を隔てる三浦半島の付け根に位置しています。鎌倉市は、相模湾に面している南方以外が丘陵地に囲まれている天然の要害とされ、12世紀末期に鎌倉幕府が設置された古都です。鎌倉時代には、「鶴岡八幡宮」や「鎌倉五山」などの寺院の造営に加え、日本三大大仏の1つ「鎌倉の大仏」の建立も行われた神奈川を代表する観光スポットです。
日本三大八幡宮の1つ鶴岡八幡宮
鶴岡八幡宮は、宇佐神宮と石清水八幡宮と並び日本三大八幡宮に数えられ、源頼義が奥州征伐の戦勝祈願した京都の石清水八幡宮を祀ったのが起源とされています。鶴岡八幡宮は、参道が京の朱雀大郎を模して由比ヶ浜から八幡宮まで南北に真っ直ぐに整備され、境内には「観音堂」や「方五間の多宝塔」など数多くの伽藍が存在する大規模な八幡宮です。2010年には、源実朝暗殺に利用されたことから「隠れ銀杏」とも呼ばれる大銀杏が倒壊し大きな話題となった神奈川を代表する八幡宮です。
日本三大大仏の1つ鎌倉の大仏
鎌倉の大仏は、東大寺の奈良の大仏と大佛寺の高岡大仏と並び日本三大大仏の一つとされ、「露坐の大仏」と呼ばれる「国宝銅造阿弥陀如来坐像」として高徳院の本尊とされています。鎌倉の大仏は、像高約11.3m、重量約121tと大きく、運慶ゆかりの慶派と中国宋代の仏師の両方の特徴をもつ阿弥陀如来坐像です。鎌倉の大仏は、完成時には殿閣の中に安置されていましたが、1369年以前の自然災害で倒壊したまま再建されなかったことから現在も野ざらしのままとされています。
四季折々の花が楽しめる鎌倉五山
鎌倉五山は、中国南宋時代の官寺制度を模倣して5つの禅寺に格付けを行った人事制度であり、北条時頼の建立した建長寺を筆頭に円覚寺・寿福寺・浄智寺・浄妙寺の順位となっています。建長寺は、東京芝の増上寺から移築された仏殿を中心とした典型的な禅寺様式であり、京の般舟三昧院から総門とともに移築された方丈の裏に広がる蘭渓道隆作の庭園が有名です。円覚寺は、最盛期には七堂伽藍かつ小寺院42院を誇った大寺院であり、現在は東国花の寺百ヶ寺の1つとして桜やツツジなど四季折々の花を愛でることができます。
神奈川県は、徳川家康の居城だった「浜松城」や「駿府城」と「江戸城」を結ぶ旧東海道を有することから寺社仏閣が多く、特に鎌倉は鎌倉幕府が設置されたことから権力者が多く必然的に「鎌倉五山」に代表される寺院が数多く移動時間が少なく効率的に散策することができます。鎌倉は、四季折々の花を楽しめる寺院が多く、特に紫陽花のシーズンには神奈川県外からも多くの見物客が訪れています。近年では、人気アニメの聖地としても人気を集めているエリアです。