3つの世界遺産がある!韓国慶州のみどころご案内

韓国への旅で近年注目を浴びているのが慶州です。朝鮮半島南東部に位置し、釜山旅行とのセットで訪れる方も多いのですが、世界遺産を3つも有する歴史文化都市として脚光を浴びています。紀元前1世紀から新羅王朝の都として栄え、朝鮮半島特有の文化を育んできました。ここでは、韓国慶州の誇る3つの世界遺産についてご案内していきます。

新羅王朝の栄華を物語る「仏国寺」

慶州観光で絶対的に外せないのが仏国寺です。韓国でもっとも有名なお寺であり、1995年に世界遺産に登録されました。西暦528年の新羅王朝において、仏様の世界を現世に表すことを目的に建立されたと言われています。6つの国宝をはじめ、新羅王朝時代の貴重な文化財が多く見どころは満載です。大陸的な鮮やかな色彩感覚など、日本と韓国との仏教美術の違いに着目するのも一興でしょう。現在の建造物は1973年に復元されたもの。慶州市街からバスで1時間ほどのトハム山に位置します。

現代でさえ再現不可能な技術「石窟庵」

仏国寺からトハム山を登っていくと見えてくる石窟庵。仏国寺の駐車場からシャトルバスで20分、徒歩で1時間ほどで到着します。仏国寺と同じ1995年に世界遺産登録され、セットで訪れる方も少なくありません。仏国寺の付随施設として西暦751年に創建された石窟庵は、切り出した石をドーム型に組んで造られています。天然石を組み合わせただけの建造物ですが、強度や調湿効果など当時の技術の髄を尽くし1000年以上もの耐久性を保証して造られたと言われています。しかしながら、盗掘や復元工事の難しさにより、当時の貴重な建築技術までは体験できなくなっているのが現状。当時を偲びながら、人工的に空調管理された中で巨大な仏像を拝観するようになっています。

森の中にたたずむ世界遺産「良洞民俗村」

新羅時代の建造物がそのまま、ひとつの集落として残っているのが良洞民俗村です。500年以上も前に建てられた家屋など160棟が、森の中にひっそりと集落を形成しています。歴史を重んじる韓国国内でもこれだけの規模で現存しているところはありません。環境保全のため、観光地化はされていないところも魅力のひとつです。ひっそりと佇む集落には数軒の食堂と民宿があるくらい。世界遺産に登録されたのは2010年のことです。アクセスは慶州市街からバスで20分ほど。観光地化されていない素のままの遺産を体験できる貴重な集落です。

いかがでしたか?韓国慶州の3つの世界遺産「仏国寺」「石窟庵」「良洞民俗村」についてのご案内でした。自然を生かした1000年も昔の技術を未だ再生できないもどかしさを感じつつ、観光地化されていない世界遺産をめぐるのはまさに稀有な体験です。歴史や宗教に対し、謙虚に向き合う韓国らしさをもっとも感じられるのが慶州ではないでしょうか。慶州は今や、世界が注目する観光都市となっています。

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