日本人観光客にも人気のスポット「ハノイ大教会」とは

「ハノイ大教会」は、ベトナムの首都ハノイの市街中心部にある教会です。正式名称は「セント・ジョゼフ教会」といいます。建設当時、時のローマ法王が、かの聖人をとても敬愛していたため、その意向に従って中央の祭壇に聖人の像を置いたそうです。「セント・ジョゼフ教会」という名称もそこからきているといいます。
現在ではハノイの市内観光を代表する名所の一つにも数えられ、多くの日本人観光客も訪れる人気のスポットになっています。

歴史あるハノイ大教会

「ハノイ大教会」はフランス統治時代の1886年、パリのノートルダム大聖堂を手本に、仏教寺院跡地に建てられました。その後20世紀初頭に高さ31.5メートルの二つの鐘楼が建てられてネオゴシック様式に改築され、現在の姿になりました。外壁には白と黒の石材が使用されています。今ではカビや埃でそのほとんどが黒ずんでしまっていますが、それが建設されてから100年以上という歴史を感じさせてくれます。内部はヨーロッパの大聖堂ほどの規模はないものの、アジアにいることを忘れさせるほどのつくりや雰囲気だそうです。
ベトナムには国教がなく、最も多いのはベトナム国民の約8割が信仰する仏教(大乗仏教)です。2番目に多いのがキリスト教で、ベトナム国民の約1割が信仰しています。現在、ハノイ大教会で行われるミサには、多くの信者が訪れるそうです。

ハノイ大教会の見どころ

ミサは水曜・土曜・日曜に行われていて、見学することができます(時間帯は正面左側にある見学用の入口に掲示されているので、事前に確認しておくとよいそうです)。ただし教会内は禁煙・脱帽で、ノースリーブなどの服装は許可されません。写真撮影は、フラッシュをたかないのであれば大丈夫だそうです。
中に入ると、窓を彩るステンドグラスに目をひかれます。このステンドグラスはイタリア・ベネチアから輸入されたものだそうで、その美しさも教会の見どころの一つになっています。
それから教会内には、中央祭壇と、それに対して直角に建てられた部分に設置された二つ、計三つの祭壇があります。祭壇は木製で、花模様の繊細な彫刻が施されており、さらにその彫刻には金の漆が塗られています。色鮮やかなステンドグラスとともに独特の調和を醸し出しているそうです。

ハノイ大教会は、ハノイ駅からは車で約8分、旧市街地からは徒歩で約10分です。ベトナムはタクシー料金が安いので利用しやすいですし、一人の場合ならバイクタクシーを利用するのもいいかもしれません。周辺には、おしゃれなショップやカフェ、レストランなどが立ち並んでいるので、大教会を観光した後そちらに立ち寄ってみるのもいいでしょう。

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