ウランバートルのガンダン寺でモンゴル仏教の文化体験をしよう

ウランバートルにあるガンダン寺は、現在のモンゴルにおける仏教界の最高学府として知られています。社会主義時代においても唯一活動を認められたお寺で、現在も多くの信者や観光客が訪れる場所となっています。ジェブツンダンパ8世の目の回復・平癒祈願が祈られた神聖なお寺で、日本では感じることの出来ない神秘的な空気を体験してみましょう。

ウランバートル市民に愛されるガンダン寺

モンゴルの首都・ウランバートルには国の人口の約半分が集まっていると言われています。そんな都市に愛されているお寺が、ガンダン寺です。ガンダン寺の最も珍しい遺跡は、その寺院の奥にある観音菩薩像とされています。通常の観音像といえば目は閉じられていたり薄目を開けているものがほとんどですが、ガンダン寺の菩薩像は目を大きく見開いています。ジェブツンダンパ8世が病気で盲目になってしまった時に、その回復祈願として建設された観音菩薩像ですから、現在も目の病が治ると信じられているのです。高さはなんと25メートルもあり、かなりの迫力を感じます。複雑な歴史背景のもと、何度も破壊されたり閉鎖されたお寺ですが、ウランバートル市民の仏教への強い信仰の心が、このお寺を何度も復活させたという素晴らしさを感じとることが出来ます。

モンゴル仏教ならではのお寺の風景も

ガンダン寺の観音菩薩像の周りには、小さなマニ車と仏像が並んでいます。このマニ車はチベット仏教などにも共通する文化で、モンゴル仏教でも同じように車の芯となる部分にはありがたいお経の経典が入っています。これらを回すことで、経を唱えたときと同じ功徳を得られると言われており、今でも多くの人々がマニ車を回す様子が見られます。周囲の小さい仏像は全てモンゴル国内の人や、ウランバートル市民からの寄付によるものです。現在もこのお寺が尊ばれている理由のひとつに、社会主義などでの宗教弾圧を受けた際に絶対に折ることの出来ない柱がガンダン寺にあり、その柱に願い事をすると叶うという伝説があるそうです。こうしたお寺にまつわるお話しや伝説も、ガンダン寺にいる僧侶の方から聞くことが出来ます。お香や仏具なども販売されているので、お土産にもおすすめです。

ウランバートル市には他にも観光スポットがありますが、最もポピュラーなものがこのガンダン寺です。寺院には広場があり、ハトの餌を販売していたりすることもあります。モンゴル市民の生活の一部も感じとることが出来る、貴重な場所です。干支のお守りなども販売されているので、日本人ならとても親しみを覚えることでしょう。

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