広島の世界遺産である原爆ドームの歴史と見どころ
日本の広島の観光地として有名な原爆ドームは、戦争の恐ろしさや愚かさを現在に伝える世界平和の象徴です。1996年に世界遺産として登録されています。私たちが普通に生活できていることは幸せなことなのだと、改めて感じられるスポットです。原爆ドームと呼ばれるようになったきっかけや歴史と、その見どころをお伝えしていきます。
広島県物産陳列館から原爆ドームへ
原爆ドームは、1915年に広島の物産品を販売する施設(広島県物産陳列館)として建てられました。設計者はチェコ出身の建築家ヤン・レツル氏です。モダンで美しさのあるヨーロッパ風の建物で当初から有名でした。1945年にこの施設から160m離れた場所に原子爆弾が投下され、周辺が一瞬にして焼け野原になり大勢の人が亡くなりました。しかし施設は奇跡的に全壊を免れていたのです。戦後、この施設の建物の設計の形や、頂上のドーム部分から、原爆ドームの呼称で浸透していきました。1966年に日本以外の国からの募金もあり、原爆ドームの保存工事が行われ、年月を経て日本の観光地でも有名になっていきました。そして1996年12月に世界文化遺産に登録されました。原爆ドームは、被爆当時の惨状を伝えてくれる貴重な場として、世界平和を掲げるシンボルとなっています。
原爆ドームの見どころ
原爆ドームの建物の作りはとてもオシャレでモダンな雰囲気があり、大きな特徴である楕円形ドーム部分は当時建設された時から、日本には見られない造形で有名でした。原爆投下後はレンガは崩れ壁は破壊、全体的に黒ずみ、ドーム部分の鉄骨は剥き出しの姿になっています。原爆の恐ろしさを物語っている建物であることがわかります。原爆ドームは戦争のない現在に、戦争の恐ろしさや愚かさを伝えるため、過去3回保存工事が行われこの現状を維持し続けています。観光する際はその現状を自分の目で見て肌に感じたことで湧き出る思いを大切にしましょう。夜はライトアップしているので、遅い時間に行っても大丈夫です。時間帯によって見える景色もまた変わってくるでしょう。また周辺にも平和都市記念碑、平和の灯、国立広島原爆死没者平和祈念館など戦争の歴史を感じられる観光地も多数あります。現在の幸せを噛みしめながら、観光地を一つひとつを回ってみても良いでしょう。
原爆ドームは核兵器の廃絶と世界平和を訴える日本のシンボルです。原爆ドームと呼ばれるに至った歴史や経緯、現状を知ることで感じ方も変わってきます。戦争はとても愚かな恐ろしいことだと、その建物は教えてくれる貴重な存在です。被爆当時の惨状な状況を残こしていく訳を理解することで、また違った見方をすることができるでしょう。