ラホールにあるシャーラマール庭園は、パキスタンの世界遺産のひとつ

数多くの噴水があることで有名なシャーラマール庭園は、パキスタン第二の都市にあるラホールの歴史的歴史的建築物です。1641年に時のムガール帝国シャー・ジャハーンが建設に着手し翌年に完成を見ました。シャーラマール庭園は同様にラホール市内にあるラホール城とあわせて、1981年にパキスタンの世界遺産として登録されています。

ムガール帝国時代に建設された公園

シャーラマール庭園が所在するラホールは、歴史のある都市で11世紀にはすでに城が構えられたと推測されています。一時期はティムール王朝により破壊されますが、17世紀にムガール帝国が支配を確立して威光は再建され、やや時代が遅れてシャーラマール庭園が建築されました。シャーラマール庭園の建設が開始されたのは、1641年皇帝ジャー・シャハーンによる事業で翌年には完成を見ています。この庭園の造園にあたっては、宮廷に仕えたハリーハッラー・ハーンの監督のもと、アリーアルダーン・ハーンなどの協力があったとされています。シャーラマール庭園完成後は、皇帝ジャー・シャハーンは、庭園管理をミヤーン一族に3委ねその御350年以上にわたり、ミヤーン一族の管理におかれることになりました。1962年には国有化されましたが、ミヤーン一族が当時の軍政に批判的立場をとったことが原因と見られています。

シャーラマール庭園は天上の楽園を象徴

パキスタンのラホールにあるシャーラマール庭園は、敷地全体は長方形をしており南北658m・東西258mの広さを持っています。敷地は高いレンガの壁に囲まれており、それぞれのレンガには透かし彫り彫刻が施されていることで有名です。シャーラマール庭園は南から北にかけて三段式テラス構造になっており、天上楽園を模した設計になっています。一番高いテラスは、「喜びを与える者」二番目は「美徳を与える者」そして最下段は「命をあたえる者」を象徴すると考えられているのです。上中下のテラスには、合計で410もの噴水があり、噴水を含めた庭園内に水を供給するための運河(王の運河、という名前)があり、かつてはラホールから161kmも離れたインドから水の供給を受けていました。驚くべきは現在の技術をもってしても、シャーラマール庭園内の噴水を制御しているのか、詳細な解明されていないことです。

シャーラマール庭園はパキスタン第二の都市ラホールにある歴史的建築物のひとつです。ラホール城とともにパキスタンを代表する世界遺産のひとつになります。南北に長い長方形の敷地をもつシャーラマール庭園は、天上楽園を象徴する三段のテラス構造になっています。庭園内には410もの噴水があり、夏場にひどい暑さに見舞われるラホール市内にあって、癒しの時間を体感することが出来ます。

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