ベトナム最後の王朝の都フエ、歴史的建築物は世界遺産を構成する

ベトナム中部に位置するフエは、街の中央をフォン川が流れ北側にはポー川が流れるなど水が豊富です。19世紀から20世紀にかけてベトナム最後の王朝であるグエン朝が、フエに首都をおいていたことから、当時の様を偲ばせる王宮を初めとした歴史的建築物が数多く残っておりで、一部はユネスコの世界遺産に登録されいます。

フエは旧市街と新市街に分かれる

ベトナム中部にあるフエは、街は丘に囲まれた沖積地に建てられ周囲をアンナン山脈から延びる支脈が背後に迫ります。フエは街中を流れるフエン川を挟んで、北側が旧市街・南側には新市街が広がっています。旧市街は城壁に囲まれた碁盤目状に街並みが広がり、官僚と庶民の住居を構える地区です。さらに南側には城壁と堀に囲まれた宮殿が広がっているのです。旧市街の建物には、中華風の建築方式にバロック建築様式が融合したベトナム独自の特徴を垣間見ることができます。一方でフエン川南側の新市街には、旧宗主国のフランス人居住区があり、ホテル群も新市街に集中して建築されています。

フエを代表する歴史的遺稿は王宮

ベトナムのフエを訪れたのであれば、絶対にはずせないスポットは王宮です。ベトナム最後の王朝のグエン朝が1945年まで居住していた宮殿で、広大な敷地を4つの川が巡り、内側には高さ6mの城壁が囲みさらにその周囲を堀が囲んでいます。城壁内部の建築物は北京の紫禁城の建築様式を踏襲し、紫禁城を4分の3に縮尺した仕様になっているのが特徴です。王宮の入口正面にある赤い屋根の建物は、大和殿です。日本の大極殿にあたるものですが、ベトナム戦争の戦火で焼失し現在の大和殿は戦後再建されたものです。

宮廷骨董博物館やカイ・ティン帝廟

ベトナム中部の歴史都市フエの文化や歴史を知りたい場合は、フエ宮廷骨董博物館がおすすめです。グエン朝の王族が使用していた礼服や象牙印などが収められており、シーズンによっては特別展がてんかいされていることもあります。広大な庭園には、石造や大砲など歴史をしのぶ遺稿を目の当たりにすることが叶います。フエから少し足を伸ばして郊外に赴くと、カイ・ディン帝廟があります。フランス文化に傾倒し派手水で知られたカイ・ディン皇帝の墓所です。皇帝自ら考案した霊廟のデザインは個性的で、一見の価値はあるはずです。

ベトナム中部のフエは、最後の王朝の首都が置かれていたこともあり、ベトナム有数の歴史ある街です。街中を流れるフエン川を挟み、旧市街と新市街にわかれます。旧市街には王宮を初めとした歴史的建築物が残り、一部はユネスコの世界遺産に指定されています。紫禁城を模した王宮をはじめとした歴史的建築物の数々など観光スポットは豊富です。

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