モンゴルの歴史を感じる世界遺産!カラコルムの魅力

広大な土地と古い歴史をもつモンゴルには、世界遺産が5ヶ所もあるのをご存知でしょうか。その中のひとつであるオルホン渓谷の文化的景観として、カラコルムという古都があります。首都であるウランバートルから近いため、モンゴルの世界遺産の中では比較的訪れやすく多くの観光客が訪れるスポットです。その歴史や魅力について、お伝えします。

モンゴルにおけるカラコルムの歴史

カラコルムとは、モンゴルの首都で最大の都市であるウランバートルから、西へ230kmに位置する都市です。1206年にチンギス・ハンがモンゴルの遊牧民を統合して築いたモンゴル帝国の初めての都として、1235年に創られました。当時、モンゴル帝国は世界で最大の国であったため、その首都は最も栄えた場所であったといえます。しかし、その後首都は別の場所へ移され、モンゴル最古のチベット仏教の寺院であるエレデネ・ゾー寺院の建設などを経て、廃れていきました。現在では、遺跡として重要視され、多くの観光客が訪れています。

カラコルムの見どころ

カラコルムは、現在ではハラホリンと表記され、モンゴル語で黒い砂礫という意味とされています。その言葉の通り、雨が降ると黒く光って見える小石が一面に広がる広大な遺跡群です。モンゴルで最も長い川であるオルホン川の両側に壮大な渓谷が広がり、2000年以上にわたって遊牧民の伝統を維持してきたとして、カラコルムを含むオルホン渓谷文化的景観が世界遺産となっています。主な観光スポットはエレデネ・ゾー寺院で、草原の中に城壁で囲まれた寺院や108個もの仏塔が建ち並ぶ様子は圧巻です。また、文化財が展示された博物館なども見どころです。

カラコルムへの行き方

日本からカラコルムへ行くには、乗り継ぎもしくはMIATモンゴル航空の直行便でウランバートルを目指す経路が一般的です。所要時間は、成田発の直行便だと約5時間半ほどです。ウランバートルからカラコルムまでは、長距離バスや車での移動となり約6時間ほどかかるので、初めて訪れる方はツアーを利用するのも良いかもしれません。モンゴル特有の広大な草原や砂地などの景色、昼食を楽しみながら移動することができます。また、ツーリストキャンプのゲルへ宿泊する日程を組んでいるツアーも多く、モンゴルならではの貴重な体験ができます。

カラコルムは貴重な遺跡群で、壮大な自然に囲まれながらモンゴル帝国や遊牧民の悠久の歴史を感じることができるスポットです。初心者が訪れるには少し大変そうなイメージですが、ツアーを利用すれば、道中でもモンゴルらしいたくさんの自然や文化を体感することができ、非日常を味わうことができそうです。ぜひ一度、訪れてみてください。

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