スリランカのポロンナルワにある有名な黄金の仏塔

スリランカの中でも古代から繁栄していた都市として知られているのがポロンナルワです。現在のスリランカの北中部州にある都市で、セイロン島の中でも中央部に位置しています。長い歴史を持つ都市であるために、市内には多くの古い建築物が残されていますが、その中でも旅行客に人気があるのがランコトゥ・ヴィハーラという仏塔です。

ポロンナルワにあるランコトゥ・ヴィハーラ

スリランカのポロンナルワにはポロンナルワ王宮をはじめとして有名な観光名所がいくつかありますが、ランコトゥ・ヴィハーラという仏塔も人気のある観光名所です。ランはシンハラ語で黄金という意味で、コトゥとは仏塔の頂上部分のことを意味する言葉です。そのために、ランコトゥには黄金の頂点という意味があるのですが、実際にこの塔の先端部分はかつて金で装飾されていたと伝えられています。ですが現在の塔の頂上部分には黄金の装飾はなく、黄金仏塔という名前だけが現在まで残っています。この仏塔の建設を命じたのは古代スリランカの王様で、ニッサンカマーラという人物です。ニッサンカマーラは1187年から1196年までスリランカを統治していた国王で、ポロンナルワを拠点にしていました。仏教の建築物を多く残した国王として知られています。

巨大なランコトゥ・ヴィハーラ

ランコトゥ・ヴィハーラは、伝統的な仏教建築の様式にしたがって建設された仏塔で、ルワンウェリサーヤと共通した特徴を持っています。ストゥーパの近くに建てられている石碑にも「ルワンウェリ」という名称が使われていますが、現在はランコトゥ・ヴィハーラと呼ばれることが一般的です。乳白色の寺院として知られるキリ・ヴィハーラと共に、ポロンナルワでは特に多くの市民から崇拝されている寺院です。ランコトゥ・ヴィハーラはレンガを使用して建設されている建物で、地上部分の直径は550フィートです。頂上までの高さは108フィートありますが、寺院を改修したときに高さが変更されたと推測されていて、かつては200フィートの高さがある建物だったと言われています。古代のポロンナルワでは一番規模が大きかった仏塔で、スリランカ全体でも4番目に大きな仏塔です。



スリランカの古代都市として知られるポロンナルワには、かつての繁栄を連想させる多くの古い建築物があります。ランコトゥ・ヴィハーラもそうした建物の一つで、スリランカを訪れる観光客にも人気の高い仏塔です。ランコトゥには黄金の先端という意味があり、かつてこの塔の部分に黄金の装飾がつけられていたことに由来しています。

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