日本統治時代の名残りで親日家が多い台湾嘉義市の観光スポット
嘉義は、台湾西南部の東高西低地勢の嘉南平原北端に位置する台湾南部第3の都市であり、日清戦争終結後?第二次世界大戦終結まで続いた日本統治の痕跡が今も残る都市です。嘉義は、台湾最大の湖「日月潭」と台湾の英雄蒋介石を讃える「中正紀念堂」と並び台湾3大観光地に数えられる「阿里山」を有する都市であり、自然豊かな阿里山には蘭潭水庫や仁義潭水庫のある「八掌渓」や「朴子渓」「嘉義阿里山林業村・檜意森活村」などの観光スポットがあります。
嘉義阿里山林業村・檜意森活村
嘉義は、日本統治時代に阿里山の標高1,800m以上の地域の台湾ヒノキが靖国神社や橿原神宮の神門などに用いられた歴史があり、日本人と関わりが強かった都市です。嘉義阿里山林業村・檜意森活村は、林業に携わっていた日本人街を忠実に再現した台湾最大規模の日本式木造建造物地域であり、林業に関する文化や芸術の拠点かつ観光スポットとして2017年から開業しています。村内には、営林倶楽部1棟と30棟の歴史的建造物があり、歴史的建造物では飲食や買い物をすることもできます。
日本人が整備した嘉義公園
嘉義公園は、日本統治時代に創建された「嘉義神社」に併設して整備された嘉義最大の市民公園であり、現在も社務所や斎館だけでなく山道や石灯籠など数多くの痕跡が残されており往時をしのぶことができます。嘉義神社は、中華民国政府の殉国の兵士を祀る「忠烈祠」を経て跡地に展望台「射日塔」が建設されましたが、社務所と斎館は嘉義市史跡資料館として一般公開されています。射日塔は、阿里山の神木と原住民の創世神話「射日神話」をモチーフにした高さ62mの塔であり、褐色のアルミ模様が神木の樹皮を表現しているとされている塔です。
嘉義最大の夜市「文化路夜市」
文化路夜市は、孫文から映画「KANO」のピッチャー?明捷投手に変更された「七彩噴水円環」の南約600mにわたって屋台が軒を連ねている夜市であり、台湾夜市10選に選出されたこともある嘉義市内で最も有名です。文化路夜市は、嘉義駅から徒歩10分とアクセスが良く、毎日午後7時?午後11時まで歩行者天国になっているので右に左へと気になるお店を梯子することができます。文化路夜市は、行列のできる「林総明沙鍋魚頭」や「郭家グォ仔湯鶏肉飯」など嘉義ならではの美味しい名物飯に加え、グレープフルーツ緑茶「葡萄柚緑茶」が人気の「源興御香屋」や「緑豆豆花」などのスイーツも数多くあります。
嘉義は、日本国内では認知度が低い都市ですが、日本統治時代から日本人が入植していた歴史とともに日本人が建設した歴史的建造物が数多く残されている都市です。そのため、日本人観光客にとっては親しみ深く観光しやすい都市であり、台湾へは日本国内の各空港から直行便が就航しているので3時間前後で訪台することができます。