急成長を遂げたパキスタン北部の経済都市、ラワルンピンディの魅力

ラワルンピンディはパキスタン北部のパンジャーブ州北端に位置する都市で、首都イスラマバード南の10kmの場所にあります。パキスタン北部の商業の中心都市で、インドやアフガニスタンなどいずれの国境にも近いことから陸軍司令部や情報機関がおかれる軍事都市の側面もあります。古代仏教遺跡が残り、シルクロード交易でも主要な拠点として歴史都市ともいえます。

パキスタン第三の都市に成長

かつてのパキスタンの首都はカラチに置かれていましたが、1960年から1966年にかけてイスラマバードへの首都機能移転が実施され、その過程でラワルンピンディは仮の首都として機能していたことがあります。そのイスラマバードへ首都機能移転までの期間に急成長をとげ、ラワルンピンディの人口は当初の18万人から300万人へと急速な増加を見せました。その結果現在ではラワルンピンディはパキスタン国内で第3位の大都市にまで成長しています。急成長を遂げながらも生活観のあふれる都市、といわれるユニークな都市です。

ロータス城跡の遺稿が残る都市

ラワルンピンディ近郊の歴史遺稿のひとつに、ロータス城砦があります。1541年にパンジャブ地方周辺を支配していたシェール・シャーにより創建された要塞都市で、周囲は4kmにもおよぶ城壁が建設され合計12の門が還流されています。さらに外敵に対する防御のために、68もの塁壁が設置されています。軍事的要請で建設されてはいるものの、12の門には装飾が施されてるのが特徴です。ある門には、精巧な彫刻が施されたバルコニーが左右に設置されていたり、アーチに美しいタイルが用いられた門なども保存されています。

ラワルンピンディは旧市街を散策したい

パキスタンのラワルンピンディは、首都機能遷都の期間に急速な経済成長と遂げました。しかし昔ながらの地元民が生活の本拠を置く旧市街も現在でもしっかり息づいています。旧市街のリアクアットロードにはイギリス統治時代の建物なども数多く残っており、パキスタン国内にあっても西欧の影響を感じさせる街並みが広がります。ストリートの両側には衣服店から電気機器販売店などの店舗が軒を連ねていますが、随所に色々な食物を販売する露天商なども目にすることができ、大都市でありながら生活観溢れる街並みも残っているのがユニークなところです。

パキスタン北部にあるラワルンピンディは、歴史的に古くから交易や商業活動が盛んでした。イギリスからの独立後のイスラマバード遷都の折には仮の首都が置かれたこともあり、パキスタン第3位の都市に成長しています。昔の生活の息吹を感じさせる旧市街や、近郊には歴史的遺稿も残されており、経済都市だけでなく歴史を秘めた懐の深さを感じさせるのが特徴の都市です。

関連記事