タシチョゾンがあるブータンやティンブーの特徴について
タシチョゾンはブータンの首都であるティンブーにある街です。日本の霞が関に該当する官公庁街がタシチョゾンですが、日本では大規模なオフィスビルが連なっている様子が有名であるものの、ここでは周辺を緑に囲まれた伝統的なブータンの建築様式の建物が多くあるのが特徴です。
2011年に国王夫妻が来日し、世界一幸福度が高い国とメディアにも取り上げられたことで知られています。
ヒマラヤのふもとに位置するブータンは、雄大な自然に育まれた歴史ある文化が特徴的な国です。
首都ティンブーにあるタシチョゾンについて
ブータンの霞が関と称されるタシチョゾンですが、この街の奥には王室の家屋もあり行くことはできますが、ロイヤルファミリーに関する写真の撮影が許可されていません。いずれの建物も絢爛豪華ではありませんが、塗り壁の木造家屋にはどこか日本を思い起こさせる近親感もあって、遠く日本ともつながっているような感覚がします。
官公庁街ですので、通常は職員が勤務しているため見学はできず、17時を過ぎてから観光客に開かれています。
高層建築物ではありませんがかなり奥行きがある構造であるので、通常の画角のカメラにはおさまらず、パノラマ撮影でやっと全景をとらえることができます。16世紀に建てられた建物もここタシチョゾンにはあって、幾度か大地震に見舞われてしまうブータンやティンブーでは建物の被災も少なくなく、修復工事が行われてきました。
ゾンとは城という意味があって、ここはチベット仏教ドゥルック派の総本山を兼ねています。建物は釘を一つも用いずに木組みだけで建てられています。
タシチョゾンへのアクセスや見学について
高層建築物に代表される垂直方向の画角ではなくて、奥行きや連なる外壁が構成する水平方向に広がる文化を堪能できるタシチョゾンは、市街地から北部のウォン川の西岸に位置しています。
飛行機でブータン西部にあるパロ空港に着いてから、車にて1時間ほどで首都ティンブーに到着可能です。陸路であれば、隣接する各国から3市にまず着いてから首都を目指しますが、車で数時間以上もかかってしまう場所ばかりですので、空路が推奨されます。
市内からは、車や徒歩でさほど時間をかけずに目的地の観光スポットにアクセスできます。この街に入る際には地元の人は民族衣装を身にまとう必要がありますが、観光客には肌の露出をさせた服装であれば問題ありません。民族衣装を着用する場合は男性はカムニを着用し、女性はラチェーの着用が義務付けられます。民族衣装は色鮮やかで手作り感あるあたたかさが感じられるものばかりです。
ヒマラヤ山脈に東にあるブータンは多くの人からシャングリラと評されている仏教王国です。国土の多くが山岳地帯で、手つかずの自然が残されています。仏教の文化は近年のグローバル化によって多くの国で特色を失いつつあるものの、ここでは中世の雰囲気を残した独特の文化が健在です。
ティンブーにある官公庁街は、この国を知るうえでとても適切な場所であると言えます。