バンコクにあるワット・アルンの特徴と人気の理由を解説

タイのバンコクには様々な観光スポットがありますが、その中でも特に人気なのがワット・アルンです。ワット・アルンはチャオプラヤ川の川沿いに佇む寺院であり、その中身もさることながら周囲を含めた景観も高い評価を受けています。タイで使用されている10バーツ硬貨にも描かれており、国を象徴とするスポットといえるでしょう。

美しい暁に照らされる寺院

ワット・アルンのアルンとは暁を意味する言葉です。チャオプラヤ川と共に暁に照らされる光景はまさに美しく、その光景を世界中の方が観に来ます。文豪の三島由紀夫はこのワット・アルンを舞台とした暁の寺という作品を生み出していて、そのことが日本にワット・アルンの存在を知らしめることにも繋がりました。ワット・アルンはタイのアユタヤ朝のぺートラーチャー王の時代よりも前に建てられたとされており、非常に長い歴史を持つ寺院といえます。1767年にアユタヤ朝が滅亡した後も存在感を示し続けています。その後はトンブリー王朝の王宮寺院と使用されるようになりました。寺院の中にはエメラルド仏が安置されていますが、これは1779年にヴィエンチャンを攻略した際のものとされています。バンコクの歴史を知る上で非常に重要な存在といえるでしょう。

タイのバンコク様式の大仏塔

ワット・アルンにある塔の中でも特に大きな特徴を持っているのが大仏塔です。この大仏塔はバンコク様式で建築されたものであり、高さは75m、台座の周囲は234mもあります。建てられた時代背景を踏まえてもこれほど大きな建築物を建てることは容易ではありませんでした。当時の技術を結集させた建築物といえるでしょう。大仏塔の中心にある大塔の周囲には4つの小塔が取り囲んでいます。これは須弥山を表しており、幻想的な雰囲気を醸し出します。基壇の部分にはラーマキエン物語に登場する生物たちを模した陶器が配置されています。これは中国美術の影響によるものであり、美術的価値も非常に高いとされます。大仏塔の上には上ることができ、そこからはチャオプラヤ川やバンコク市街を見渡すことができ、その景色も人気のポイントになっています。

タイのバンコクにはたくさんの寺院がありますが、その中でも特にワット・アルンが人気となっているのはその幻想的な風景に大きな特徴があるからです。もちろん、外観だけでなく中身にも魅力があり、外と中で二度楽しめるスポットとなっています。大仏塔の最上まで上り、バンコクの町並みを眺めるといった楽しみ方も出来ます。

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