独立と平和の象徴である「サンタクルス墓地」とディリのおすすめ観光地

ディリは、東ティモールの首都として機能している都市です。1991年にインドネシアから独立した東ティモールの独立運動の歴史を伝えているのが、「サンタクルス墓地」です。この墓地は独立運動に携わった人々が眠っており、独立と平和の象徴として大切にされています。ここではこの「サンタクルス墓地」とディリのおすすめ観光地について紹介していきます。

平和への誓いを目にできるサンタクルス墓地

「サンタクルス墓地」はディリの中心部にあり、鬱蒼と生い茂った森林に囲まれている一帯です。この墓地は1989年、インドネシア軍と解放軍の激しい衝突があった場所に建設されました。数多くの市民が犠牲となり、その魂を偲ぶために1997年に墓地が設けられました。また、2001年に亡くなった解放軍リーダーのシャルル・グスマン氏の慰霊塔も設けられていて、現在も多くの市民が訪れる場所になっています。グスマン氏の慰霊塔には、独立時に述べられた平和への誓いが刻まれていて目にすることができます。「サンタクルス墓地」は森林公園に併設されているため、公園内を散策して森林浴を楽しむことも可能です。高層ビルが建ち並ぶ近代都市のディリの中心部から車で10分の位置にあり、豊かな自然と平和を体感できる場所になっています。

荘厳な礼拝堂がある「聖ドミニコ教会」

ディリの南西部に位置する「聖ドミニコ教会」は、2010年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。1600年代のポルトガル統治下時代に建設され、中世バロック様式の重厚感のある佇まいです。現在も教会として機能していてキリスト教プロテスタント派に属しています。礼拝堂内にはキリストの誕生から聖地エルサレムで命を落とすまでの物語を描いたフラスコ画が壁一面にあり、荘厳な空間を目の当たりにできます。東ティモール国民の約90%がキリスト教徒で、この「聖ドミニコ教会」は聖地となっている場所です。多くの現地市民と観光客が訪れており、年間を通して賑わいをみせているほどです。周辺は繁華街で、飲食店や土産物店など観光客向けの施設が建ち並んでおり、教会見学のあとは買い物や食事を楽しむこともできます。

以上、東ティモールの首都ディリにある「サンタクルス墓地」と、おすすめの観光地の紹介でした。東ティモールは独立してまだ日が浅い国ですが、ディリには中世時代に建設された長い歴史のある建造物が数多くあります。「サンタクルス墓地」では現在の平和が如何にして訪れたのかを知ることができ、これから未来に語り継がれる大切な場所になることでしょう。観光でディリを訪れた際は、目にしておきたい場所です。

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