パロ渓谷に張りつくように建つタクツァン僧院の魅力と伝説
「世界一幸福度が高い国」としてメディアでも大きく取り上げられたブータン王国は日本での知名度も高いですよね。そんなブータンのパロにあるタクツァン僧院は、ブータン唯一の国際空港からアクセス可能なため観光地として有名です。タクツァン僧院は、パロ渓谷に張りつくように建っているので見た目のインパクトも強いです。そんな僧院の魅力や伝説についてご紹介いたします。
タクツァン僧院の魅力
タクツァン僧院は、ブータン郊外パロの標高約3000mの山肌に建てられています。パロ渓谷の断崖絶壁に張りつくように建てられた外観がとても特徴的です。ブータンに仏教を広めたパドマ・サンバヴァがインドから虎に乗ってやって来た伝説の場所であり、現在でも僧侶が修行する僧院としても有名です。僧院へと向かう道にはタルチョと呼ばれる五色の祈祷旗が飾られています。この祈祷旗はチベットでは伝統的なもので寺院や橋などに用いられ、「青・白・赤・緑・黄」のカラーがそれぞれ「天・風・火・水・地」を表しています。そのカラーは雄大な自然と相まって僧院をより彩り鮮やかにし、そこから見える景色は神秘的でまさに絶景ポイントと言えるでしょう。その絶景を味わうためのタクツァン僧院の山登りツアーはとても人気で参加者も増えています。
タクツァン僧院パドマ・サンバヴァの伝説
「グル・リンポチェ」サンスクリット語で、「パドマ・サンバヴァ」は、ブータンではかなり有名で伝説とも呼べる人物です。タクツァン僧院はパドマ・サンバヴァが建立したといわれる寺院で、インドから虎の背に乗り飛んでやって来て、外道の神々を退治した後に洞窟で瞑想した場所という伝説があります。タクツァン僧院の別名は「タイガーズ・ネスト」虎の寝床とも呼ばれています。パドマ・サンバヴァは、ブータンに仏教を伝え広めた聖者です。ブータンではお釈迦様に次いで第二の仏の存在という立場で拝められています。パドマ・サンバヴァは、生涯において八つの名を持っています。このことからブータンのお祭りツェチュ祭の時には、功徳が積めるといわれる大仏画トンドルに八変化相の姿が描かれたものが多く用いられるようになりました。
パロ渓谷にあるパドマ・サンバヴァが建設されたとされるタクツァン僧院は、大自然の中にある広大な景色を味わうことができる場所です。断崖絶壁に張りつくように建てられた外観も観光地として有名で山登りツアー体験もよく取り組まれています。一度参加すると、きっと雄大な自然が日常を忘れさせるほどの体験をもたらしてくれることでしょう。