ミャンマーのかつての王都マンダレーで古都の魅力を満喫する
ミャンマーの中央部に位置するマンダレーは、最後の王朝が置かれた王都として有名です。エーヤワディー川を往来する交通の要所の役割を果たすことで栄え、1858年に王都になりました。ヤンゴンに次いで第二の都市で目覚ましい経済発展をとげながら、古き良き穏やかな空気を感じられる美しい街として観光客が絶えません。ミャンマーを訪れたときには、ぜひ足を運びたい観光地です。
王都があったことを実感できる
ミャンマーのマンダレーは、きれいに整備された街のイメージが強いです。1885年にイギリスに占領されるまでは20年余りにわたって、3キロメートル四方の正方形の形をした広大な王宮を中心に、街を碁盤の目状に整備していました。仏塔や寺院などをはじめとして壮大な建物が次々と建立され、戦争の破壊から免れたものは、今でも当時の面影を残しています。マンダレーの近くには、アマラプラ・ザガイン・インワなどのかつての王都が点在していて、それらの魅力に触れることもできます。
旧王都やマンダレー・ヒルは必見
最期の王都コンバウン朝の王宮は、一辺の長さが約3キロメートルもあります。高さ8メートルの城壁で囲まれていて、王宮の周りはすべて濠です。4カ所橋がかかっているので、そこから王宮に入ることができます。当時の建造物は第二次世界大戦での空襲でほとんど焼けてしまいましたが、1990年に建物の1部が再建されています。王宮のすぐ北には、標高236メートルのマンダレー・ヒルがあるので観光には便利です。丘全体が寺院で、ミャンマー最大の聖地と言われています。7合目付近までは車で行けますし、エレベーターで山頂にたどり着くことも可能です。徒歩でも1時間ほどで頂上まで行くことができます。
僧院やパゴダでも歴史を感じることができる
マンダレーの旧王宮の東側にあるシュエナンドー僧院は、とても手の込んだ作り方をしているのが見所です。実はこの建物はかつて王宮の一角にありました。最期の王ティーボー王が現在の場所に移して、個人の瞑想の場として利用していましたが、その後は僧院として使われるようになりました。当時の面影を残している木造建築物で、装飾や彫刻もミャンマー芸術を如実に物語っています。マハムニパゴダは市の南部郊外にあるマンダレー最大のパゴダです。ご本尊のマハムニ仏は高さが約4メートルあります。仏像には金箔が貼り付けられていますが、疾患のある部分を撫でると症状が良くなると言い伝えられていて、参拝の人がひっきりなしに貼っているからです。境内の別の堂には獅子や人間など、6体の青銅像が収められています。
ミャンマーや東南アジアの古き良き歴史を探るのに、マンダレーは最高の観光地です。旧王都や僧院など見所がたくさんあるため、観光にも1日では足りないほどです。豊かな自然があって、時間も緩やかに流れているような土地柄なので、少し時間をとってゆっくりと赴くのに向いています。交易に便利な地の利から、現在でも貿易を中心に発展している都市です。